富山県のおもな遺跡の詳細

ふりがな きただいいせき
遺跡名 北代遺跡
ふりがな とやましきただい
所在地 富山市北代
発掘期間 西暦1978(昭和53)年度〜西暦1980(昭和55)年度
西暦1995(平成7)年度〜西暦1998(平成10)年度
発掘機関 富山市教育委員会
主な遺構 縄文時代の竪穴住居、縄文時代の高床建物
主な遺物 縄文土器、ヒスイ製大珠、三角とう形土製品、大型石棒ほか
遺跡概要 国指定史跡:西暦1984(昭和59)年1月4日付け
明治時代から知られていた縄文時代を主体とする遺跡で、調査により数多くの竪穴住居跡が見つかった。遺物も縄文時代早期〜晩期に及ぶ土器のほか、上記のような特殊な遺物が出土している。 整備事業に伴う調査で見つかった竪穴住居の屋根は、土葺きであったと推測されている。
現在の状況  土葺きの竪穴住居・高床建物を復元して公園化し、「富山市 北代縄文広場」という名称で広く活用されている。
 展示施設・駐車場あり


ふりがな さくらだにこふんぐん
遺跡名 桜谷古墳群
ふりがな たかおかしおおたあざさくらだに
所在地 高岡市太田字桜谷
発掘期間 西暦1976(昭和51)年度・西暦1978(昭和53)年度
西暦1995(平成7年度)
発掘機関 富山県教育委員会(埋蔵文化財センター)
高岡市教育委員会
主な遺構 古墳
主な遺物  内行花文鏡、金環、ガラス製小玉、碧玉製紡錘車・石釧・管玉、古墳時代の土師器・須恵器、鉄製武具、人骨ほか
遺跡概要 国指定史跡:西暦1934(昭和9)年12月28日
 10基以上の古墳からなる古墳群。多くは、すでに残存していないが、現存する1号墳・2号墳は国指定史跡となっている。1号墳が全長62m、2号墳が全長50mを測る前方後円墳である。残っていない他の古墳は円墳であったと考えられている。
 なお、国指定史跡の名称は「桜谷古墳」である。
現在の状況  1号墳・2号墳は、整備保存してあり見学可能。
 展示施設なし、駐車場あり。


ふりがな あさひかいづか
遺跡名 朝日貝塚
ふりがな ひみしあさひがおか せいどじない
所在地 氷見市朝日丘(誓度寺内)
発掘期間 西暦1918(大正7)年、西暦1924(大正13)年ほか
発掘機関 柴田常恵(東京大学人類学教室助手)ほか
主な遺構 貝塚、縄文時代の住居跡(炉跡)
主な遺物 縄文時代の土器・石器、国指定考古資料の「硬玉製大珠」
遺跡概要 国指定史跡:西暦1922(大正11)年3月8日付け
 縄文時代の貝塚。時期は縄文時代前期〜晩期におよぶ。日本で初めて縄文時代の住居跡が確認された遺跡である。
 貝層の下から縄文時代の炉跡が見つかり、遺物が研究の中心であった学界が生活痕跡の研究に目をむけるきっかけとなった遺跡である。
 バスケット型土器の通称で有名な中期の土器や「硬玉製大珠」(重要文化財)が出土した。
現在の状況  発見された炉跡を保存し、覆屋を設けて一般公開している。
 遺物展示はなし、駐車場あり。


ふりが おおざかいどうくつじゅうきょあと
遺跡名 大境洞窟住居跡
ふりがな ひみしおおざかい
所在地 氷見市大境
発掘期間 大正7年ほか
発掘機関 柴田常恵(東京大学人類学教室助手)、松村 瞭(東京大学人類学教室)長谷部言人(東北大学助教授)、小金井良精(東京大学教授)ほか
主な遺構 洞窟住居
主な遺物 縄文時代の土器・石器・大型石棒、弥生時代の土器・抜歯痕・顔面装飾のある人骨、古墳時代の土器、古代の土師器・須恵器、骨角器、人骨、動物遺体
遺跡概要 国指定史跡:西暦1922(大正11)年3月8日付け
 考古学史上有名な洞窟遺跡。西暦1918(大正7)年に発見され、中央の研究者らにより同年中に調査が実施された。6層に分けられる堆積土中からは縄文時代中期〜近世におよぶ数多くの遺物が出土した。
現在の状況  現存しており、洞窟内部への立ち入りも可能。
 展示施設なし。駐車場は漁港の公園にあり。


ふりが
遺跡名 じょうべのま遺跡
ふりがな しもにいいかわぐんにゅうぜんまちたなか
所在地 下新川郡入善町田中
発掘期間 西暦1970(昭和45)年度〜西暦1973(昭和48)年度
西暦1977・1978(昭和52・53)年度
西暦1981(昭和56)年度〜西暦1983(昭和58)年度
発掘機関 富山県教育委員会(埋蔵文化財センター)
主な遺構 平安時代の掘立柱建物ほか
主な遺物 古代の土師器・須恵器・硯・灰釉陶器・緑釉陶器・木簡、中世土師器・珠洲・青磁・白磁、木製品
遺跡概要 国指定史跡:西暦1979(昭和54)年5月14日付け
当地にあった荘園を管理するために設置された施設と考えられる平安時代の掘立柱建物群を確認。
 「西庄」などの墨書がある須恵器が出土しており、西大寺領佐味荘であったとする説がある。
現在の状況  史跡公園として整備されている。
 公園内に展示施設はないが、入善町コスモホールで出土遺物の一部を展示。駐車場あり。


ふりがな ふどうどういせき
遺跡名 不動堂遺跡
ふりがな しもにいかわぐんあさひまちふどうどう
所在地 下新川郡朝日町不動堂
発掘期間 西暦1973(昭和48)年度、西暦1978・1979(昭和53・54)年度
発掘機関 富山県教育委員会(埋蔵文化財センター)
主な遺構 縄文時代の竪穴住居ほか
主な遺物 縄文時代の土器・石器、古代の土師器・須恵器、珠洲ほか
遺跡概要 国指定史跡:西暦1974(昭和49)年12月23日付け
縄文時代中期の集落跡。長径17mにも及ぶ楕円形の竪穴住居が見つかった。
現在の状況  竪穴住居を復元して史跡公園として整備されている。
 簡単な展示施設あり。町歴史公園に隣接駐車場あり。


ふりがな おうつかこふん
遺跡名 王塚古墳
ふりがな ねいぐんふちゅうまちはね
所在地 婦負郡婦中町羽根
発掘期間 発掘調査なし。富山大学人文学部考古学研究室が測量調査を西暦1989(平成元)・1990(平成2)年度に実施
発掘機関
主な遺構 古墳(前方後方墳)
主な遺物
遺跡概要 国指定史跡:西暦1948(昭和23)年1月14日付け
 古墳時代初頭に築造された前方後方墳。県内では古墳時代の中でも最も古い時期に造られた古墳であると考えられている。
現在の状況 未整備だが、来訪は可能です。


ふりがな やすだじょうあと
遺跡名 安田城跡
ふりがな ねいぐんふちゅうまちやすだ
所在地 婦負郡婦中町安田
発掘期間 西暦1977・1978(昭和52・53)年度、西暦1985(昭和60)年度
西暦1987(昭和62)年度、西暦1990(平成2)年度
発掘機関 富山県教育委員会(埋蔵文化財センター)・婦中町教育委員会
主な遺構 本丸、二の丸、右郭、堀、土橋
主な遺物 中世土師器、珠洲、越前、陶磁器、石臼、石鉢、小刀、釘ほか
遺跡概要 国指定史跡:西暦1981(昭和56)年2月23日付け
 全国的にも類例の少ない戦国時代の平城跡。西暦1977・1978(昭和52・53)年度調査で本丸・二の丸・右郭・堀・土塁を確認。1585年に豊臣秀吉が富山城主である佐々成政を攻めた際に前田氏の家臣岡嶋一吉がこの安田城に陣取ったと資料にある。
現在の状況  史跡公園として整備されている。
 ガイダンス(展示)施設・駐車場あり


ふりがな くしたしんいせき
遺跡名 串田新遺跡
ふりがな いみずぐんだいもんまちくしたしん
所在地 射水郡大門町串田新
発掘期間 西暦1949(昭和24)年度、西暦1971・1972(昭和46・47)年度
発掘機関 富山県教育委員会
主な遺構 縄文時代の竪穴住居、弥生時代末の竪穴住居、古墳(円墳)
主な遺物 縄文時代の土器・石器、弥生時代の土器・石器、古墳時代の土師器ほか
遺跡概要 国指定史跡:西暦1976(昭和51)年9月20日付け
 細長い台地上に縄文時代の竪穴住居と弥生時代末〜古墳時代の遺構が存在する。出土した縄文土器は、縄文時代中期後葉の「串田新式」の標準資料となった。
現在の状況  史跡公園として整備されている。
 史跡公園に付属する駐車場は、なし。


ふりがな たかせいせき
遺跡名 高瀬遺跡
ふりがな ひがしとなみぐんいなみまちたかせ
所在地 東砺波郡井波町高瀬
発掘期間 西暦1971(昭和46)年度
発掘機関 富山県教育委員会
主な遺構 平安時代の掘立柱建物群ほか
主な遺物 古代の土師器・須恵器・瓦塔・木簡・和同開珎ほか
遺跡概要 国指定史跡:西暦1972(昭和47)年3月22日付け
 当地にあった荘園を管理するために設置された施設と考えられる平安時代の掘立柱建物群が見つかった遺跡。近くには延喜式内社で、越中一宮と言われる高瀬神社がある。
現在の状況  史跡公園として整備されている。
 「井波歴史民俗資料館」を併設、駐車場あり


ふりがな こすぎまるやまいせき
遺跡名 小杉丸山遺跡
ふりがな いみずぐんこすぎまちあおいだに・だいもんまちみとだ
所在地 射水郡小杉町青井谷・大門町水戸田
発掘期間 西暦1977(昭和52)年度から1985(昭和60)年度にかけて断続的に調査
発掘機関 富山県教育委員会(埋蔵文化財センター)
主な遺構 瓦陶兼業窯跡、須恵器窯跡、製鉄炉跡、炭焼窯跡、竪穴住居
主な遺物 飛鳥時代後期の瓦、飛鳥時代後期・古代の須恵器・土師器ほか
遺跡概要 国指定史跡:西暦1990(平成2)年3月8日付け
 飛鳥時代後期の窯跡、大規模な工房跡と住居跡などが見つかった遺跡。瓦と須恵器を同じ窯で焼いていた瓦陶兼業窯(がとうけんぎょうよう)が発見されたことと、工房に従事していた人々の住居跡が見つかったのは、全国的にも稀少な例。
 また、高岡市伏木の「御亭角廃寺(おちんかどはいじ)」で見つかった瓦は、この瓦陶兼業窯で製作されたことが判明している。
現在の状況  窯を復元し、史跡公園として整備されている。
 ガイダンス施設「飛鳥工人の館」あり。駐車場あり。
 復元した窯では、希望者を募って作品を焼成している。


ふりが さかいえーいせき
遺跡名 境A遺跡
ふりがな しもにいかわぐんあさひまちさかい
所在地 下新川郡朝日町境
発掘期間 西暦1984(昭和59)年度・1985(昭和60)年度
発掘機関 富山県教育委員会(埋蔵文化財センター)
主な遺構 縄文時代の竪穴住居ほか
主な遺物 縄文時代の土器・石器・ヒスイ製大珠・石製玉類・同未成品・磨製石斧未成品
遺跡概要 国指定考古資料:西暦1999(平成11)年6月7日付け
 縄文時代中期〜晩期が中心の集落遺跡。ヒスイ製の装身具やその他の石製装身具・蛇紋岩製の磨製石斧等を大量に製作・流通させていた集落である。
 出土した玉類や石斧未成品等は製作工程を知る上で重要であり、2,432点にのぼる出土品が国指定考古資料として国の指定を受けた。
現在の状況 調査範囲は、北陸自動車道及びその「境P.A.」となっている。


ふりがな さくらまちいせき
遺跡名 桜町遺跡
ふりがな おやべしさくらまち・にしなかの
所在地 小矢部市桜町・西中野
発掘期間 西暦1980(昭和55)年度〜1990(平成2)年度
西暦1996(平成8)年度〜現在も継続中
発掘機関 小矢部市教育委員会
主な遺構 縄文時代の竪穴住居・水さらし場遺構・古代の建物跡
主な遺物 縄文時代の高床建物部材・土器・石器・漆製品・動物骨・木の実、古代の土師器・須恵器・墨書土器、中世土師器・珠洲、近世陶磁器
遺跡概要  西暦1988(昭和63)年度の調査で貫穴のある縄文時代の木柱が出土したことで全国的に有名になった。西暦1996(平成8)年度に調査を再開した後も建築部材の発見が相次いでいるほか、木製品や漆製品も数多く出土している。
 縄文時代の遺構・遺物でよく知られている遺跡であるが、西暦1987(昭和62)年度の調査で「長岡神祝」・「大祝」・「祢宜」等の墨書のある須恵器が出土したことから当地が長岡郷の可能性が高いことが判るなど古代における考古学的成果も大きい。
現在の状況  発掘調査継続中。調査は一般に公開されており、遺物の一部は「小矢部ふるさと歴史館」等で展示公開している。


ふりが やないだぬのおやまこふん
遺跡名 柳田布尾山古墳
ふりがな ひみしやないだ
所在地 氷見市柳田
発掘期間 西暦1998(平成10)年度〜2000(平成12)年度
発掘機関 氷見市教育委員会
主な遺構 古墳(前方後方墳)
主な遺物 弥生土器、古墳時代の土師器、管玉ほか
遺跡概要  全長107.5mにおよぶ日本海側最大の前方後方墳
 平成12年11月17日に国指定史跡とするよう答申があったところ。
現在の状況  未整備だが、見学は可能。 駐車場なし

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